アスベストを調査、分析した結果、吹付け材や建材に基準を超えるアスベストが含まれていた場合は、劣化や損傷の状況により、アスベスト対策として除去工事や封じ込めなどの処理を行う必要があります。
アスベストの概要
規制基準、含有製品、書面調査、分析方法、処理方法
規制基準
アスベストをその重量の0.1%を超えて含有するすべての物の製造、輸入、使用などが禁止されています。
※ 平成18年(2006年)9月1日施行の労働安全衛生法施行令改正により、1%から0.1%になりました。
アスベストの分析対象は6物質になりました。
※ 平成20年(2008年)2月6日付けの通達(厚生労働省)により、3物質から6物質になりました。
アスベスト含有製品
アスベストを使用している製品には、アスベスト吹付け材(レベル1)、アスベスト含有建材(レベル2、レベル3)の3種類があります。
アスベスト吹付け材(レベル1)とアスベスト含有建材(レベル2)は、飛散性の製品です。
アスベスト含有建材(レベル3)は、非飛散性の製品です。
アスベスト吹付け材(レベル1)
- 吹付けアスベスト (吹付け石綿)
- 吹付けロックウール (乾式、半乾式)
- 吹付けロックウール (湿式)
- 吹付けバーミキュライト (ひる石吹付け)
- パーライト吹付け
- その他
アスベスト含有建材(レベル2)
- 保温材 (ボイラー、配管エルボなど)
- 耐火被覆材 (鉄骨造の梁・柱など)
- 断熱材
アスベスト含有建材(レベル3)
- 内装材 (天井、壁、耐火間仕切壁)
- 床材
- 外装材 (外壁、軒天井)
- 屋根材
- 煙突材
- 設備配管
- 建築壁部材
設計図書の書面調査
建築物の竣工年度、および設計図書に記載された吹付け材等の商品名から、アスベストが含まれているかどうかを調査、判断します。
分析方法
アスベストの分析方法として、JIS規格の JIS A 1481 「建材製品中のアスベスト含有率測定方法」(平成18年3月25日制定)によるアスベストの分析が定められています。
1. 定性分析を行い、アスベストが含まれているか、いないかを判定する。
↓ アスベストの含有が確認された場合
2. 定量分析を行い、アスベストの含有量を測定する。
処理方法
アスベスト吹付け材の処理方法には、以下の3種類の対策があります。
- 除去処理
- 封じ込め処理
- 囲い込み処理